人気ブログランキング | 話題のタグを見る

だいじなおとうと

久しぶりの更新ですが長く暗い内容なので
付き合ってやろうという方はMoreをお願いします。
見せるための日記というより頭を整理するための記録というほうが正しいです。



今日、あまりに唐突であっけないお別れを経験しました。



久方ぶりの更新がこれかよみたいな内容ですが、
今日9年間一緒に暮らした愛犬のシルキーが旅立ってしまいました。

ここしばらく胃液を吐くことが続いていて、
薬をのませたり、レントゲン撮ったり、えさを多めにやってみたりしていた。
吐く回数が減ることはあってもけして吐かなくはならなかったので、
近いうちにバリウムを飲ませて詳しく検査する予定でした。

今日の早朝6時くらいに、苦しげにのた打ち回るシルキーを父が発見。
吐いた胃液が肺に入ってしまい息ができなくて、すごく混乱していたらしいです。
情けないことに私は熟睡していて、7時半くらいにおこされ
腰が抜けたのか麻痺したのか下半身をべったりと床につけ
はっはっはっはっはっは と苦しそうに息をするシルキーを必死にさすっている母を見つけました。
しばらくすると足が動くようになり、相変わらず息は荒いものの
水を飲みに歩くこともできるようになったので、病院に行くことにしました。

9時からあいているので8時半に家を出る。
このときしゃがんで「だっこ」といって、よたよたと歩くシルキーを抱き上げました。
すえた胃液のにおいがしたので病院から帰ったら風呂に入れてやろうと予定を立てて。

ついた病院で苦しそうな咳をしたので念のためレントゲンをとったところ
灰に白い影が映っていました。19日に撮ったレントゲンにはなかったものです。
そこから誤嚥性(ごえんせい)肺炎かもということで緊急入院となりました。
酸素が取り込みにくくなっているので高濃度酸素の部屋(箱?)でお泊りです。
抗生物質と点滴などもしてもらいます。
翌日調子がよければバリウムもできるかもなんて話していました。
このとき9時半です。

次に11時前に病院から吐血した、との連絡があり、
その30分後に急いできてくださいと電話がありました。

母、妹と急いで病院にいくと狭い処置室で心臓マッサージをされていました。
このとき心臓が停止してから五分ほどだったようです。
11時50分まで一生懸命心臓マッサージをしてくれて。
大きな手が小さな胴をぐっぐっぐっぐと動かしていましたが、結局帰ってきませんでした。
看取ってはやれませんでした。

父も呼んで家族みんなでお気に入りのソファーに寝かしてやり
保冷剤やおもちゃを並べて最後のお別れです。
夏日の暑い日に舌を出して半目になっているような顔で寝ています。
呼ぶと今にも口を閉じてきょとんとこちらを見上げそうです。
でも足をつかんでも鼻をつついても目が乾いても動きません。
爪切りだって大嫌いなのにいい子にしています。

目も口もすぐに堅くなってしまい閉じてあげられませんでした。
夏場ということもあり当日に病院からもらったパンフレットに書いてある霊園に電話。
本日午後五時にいくことになりました。

ここまであまりに速い展開で頭がついてこれませんでした。
昨日までおもちゃで遊び散歩に行きご飯ももりもり食べていたのに。
もう今日の夜にはお骨になるのです。
何の覚悟もお別れも看病もできなかった。
泣き過ぎて頭もいたいし体も重い。頭痛止めを飲んだら胃まで調子が悪くなってきた。

午後五時。冷たく硬くなり、お腹も張ったシルキーを霊園に連れて行きました。
カットに行ったときにつけてもらった耳飾をつけたままにしていたのに
お骨にくっついてしまうということでとってしまいました。
おもちゃも持っていけないとは思わなかった。

少しばかりのおやつとおいしくなくてよく残すご飯と花だけ。
急だったし、大好物といわれてすぐに思いつくものがなかったから。
チーズも切らしてたし、肉も買いおいてなかった。

一時間で骨になってしまった。
おじいちゃんが骨になった時みたいに
骨の説明をされ、尻尾のほうから順にたった二寸の骨壷へ。
最後にのど仏をいれ頭蓋骨でふたをした。
私は別に骨を入れられる小さなキーホルダーにしっぽと犬歯をいれました。
手のひらにちょこんと乗るサイズ。とてもちいさい。

霊園はとても親切でちゃんと燃やすときも納骨のときも丁寧に接してくれた。
お経も読んでもらったけど、わかってんのかな。あほだから心配です。
迷子になるなよ、いじめられるなよ、言いたいことが頭の中でぐるぐるしてた。

49日はまだどうするか決めてない。
今、リビングのテレビの横にお骨が置いてあります。
本当になんてあっけないんだろう。
今朝病院に行ったときは必ずけろっとして帰ってくるものだと。
肺の中に胃酸が、それも人間のよりずっと強い酸が入ってたんだ。
相当くるしかったろうに。
でもそれもごく短い間だったろうと先生は言ってました。
肺から血を吐いてから、本当に坂を転がるように容態が悪化して死んだんだそうです。
看取ってやれなかったのは悲しいけどすぐに楽になれたんだから良かったのかな。

9年と5ヶ月。
大好きで大事ででもあんまり大切にはしてやれなかった。
寿命はまだ何年もあると思ってた。
最近やわらかいえさを好んで食べてた。
頭をなでるより尻尾の付け根のほうが嬉しそうだった。
昨日散歩に行ったのは近所の子供で、私は何日か前が最後。
家に帰るといっつもうるさくほえてやかましかった。
お手もおかわりも伏せもジャンプもタッチも抱っこもできる賢い子。
でも時々あほの子。
泥棒がきた時もほえて知らせてくれた。おかげで被害は最小限ですんだよ。
隙間に入ったおもちゃを「とって!」ってこっちにほえたりもしてたよね。
なにをしてても可愛い。
しょんぼりした顔も喜んでる顔も不思議そうな顔も暑いときのだらけた顔も
間抜けな寝顔も下をちょっと出した顔もすました顔も。
全部可愛い。

あんまりに突然に終わり短い間だったけど、幸せだった。
今は家の中のどこを見ても目が潤む。
昨日までとどうしても比較して見てしまう。キーホルダーが手放せない。
今まで飼ってた子らとは、その子らとのお別れとはなんだか違う。
おじいちゃんのときとも少し違う。
そう父に言うと一番家族に近い子だったんだよといわれました。
そうか、私は初めて身近な家族を亡くしたことになるのか。弟が死んだのか。
余計泣けてきた。

長々と読んでくださりありがとうございます。
書いて少し頭の中が落ち着いてきました。
冥福と、またいつか出会えることを祈りたいと思います。

動物を飼っているあなた。
別れは本当に唐突であっけないです。
今いる家族をどうか大事に。

だいじなおとうと_b0103881_22281276.jpg

by seiya-syun | 2011-07-28 22:29
スペルボーン(Spellborn)